ネルソン・マンデラ国際デーに考えるサステナビリティ

かつて南アフリカの大統領だったネルソン・マンデラは、より良い社会のために人生を捧げました。
毎年7月18日は彼を思い出すために制定された「ネルソン・マンデラ国際デー」です。
サステナビリティや人権にも関係のある大切なこの日について、ご紹介します。








ネルソン・マンデラって?







ネルソン・マンデラは南アフリカの大統領を1994〜1999年に渡って務め、ノーベル平和賞も受賞した人物です。決して長くない大統領就任期間にも関わらず、大きな功績を残しました。それはなぜでしょうか?

これを理解するためには20世紀の南アフリカについて、少し知る必要があります。ヨーロッパの大航海時代から白人によって少しずつ植民地化された南アフリカには、元から様々な狩猟民族や牧畜民族、農耕民族などが暮らしていました。彼らには人権は無いに等しく、次々に制定された人種差別的な法律に耐え、理不尽に土地を奪われながら生きていかなければなりませんでした。

人種差別的な法律の中でもっとも悪名高いアパルトヘイト政策は、教育、就職、居住、選挙権など、全てにおいて白人を優遇し、有色人種の人権を無視するものでした。ネルソン・マンデラはこれに強く反対したものの、逮捕されてその後27年間を獄中で過ごすことになってしまいました。彼は人生のうち67年間を、社会をより良くするために尽くしました。その活動を将来につなげるために2009年に制定されたのがネルソン・マンデラ国際デーなのです。

ネルソン・マンデラの像







サステナビリティとのつながり



「サステナビリティ」とは何事においても、長く、常に続けられることを指します。
現代では環境問題が注目される中でサステナビリティが大きく取り上げられていますが、根本にあるのは「地球とそこに住む生き物の存続が持続可能であるべき」だという考えです。
そう捉えればサステナビリティは人権にも及び、ネルソン・マンデラと強く結びついていることが分かります。




宇宙から見た地球


SDGsのおさらい



最近よく見るようになった「サステナビリティ」という言葉の他にも「SDGs」というのを見かけたことはありませんか?「持続可能な開発目標」を意味する言葉ですが、分かりやすく言うと人類や動植物が今後も長く地球で生き続けられるために、そしてその地球が良い状態に保たれるように定められた17個の目標のことです。2030年までにこれらの目標を達成できるよう、世界中の国々がそれぞれ頑張って活動しています。

具体的にはどのような目標が掲げられているのでしょうか。海の豊かさを守ること、貧困をなくすこと、全員に教育が行き届くようにすること、ジェンダー平等を実現すること、人や国の不平等をなくすこと……様々な面でのサステナビリティを目指すことが求められているのです。





人権に関する現在の世界の流れ



グローバリズムの発展にインターネットの普及が加わり、最近の世界はますます一体化に向かって動いていました。しかし、それと同時に難民・移民の問題や、世界中に根強く残る人種差別の問題も明らかになってきました。

特に記憶に新しいのは、2020年にジョージ・フロイドが暴行事件により死亡した事件から広がったBLM(黒人への人種差別に抗議する運動)や、アジア系移民に対する暴行に抗議するStop Asian Hateなどの流れです。インターネットによって多くの情報が発信・受信できることになり、これらの運動の元となった事件は瞬く間に世界中に広まりました。

看板を持つ少女





羽を受け止めようとする手


ネルソン・マンデラの遺志を継いで



ネルソン・マンデラ国際デーのメッセージは「行動を起こし、変化をもたらそう」という、いたってシンプルなものです。

ネルソン・マンデラは社会正義のために67年間戦いましたが、彼を記念する7月18日には世界の一人一人が、社会奉仕のために67分間を使うことが推奨されています。この記念日が制定されたのはネルソン・マンデラが亡くなる数ヶ月前のことでしたが、彼は以下のような言葉を残したそうです。

「このような記念日が存在することで、世界中の人々が貧困をなくし、平和を実現するために一つになれるなら、これほど嬉しいことはありません。」









ネルソン・マンデラ国際デーに私たちができること







飢餓や人種差別、戦争などと大きな問題が山積みですが、ちょっとした歩み寄りや行動が大切であることをネルソン・マンデラは説きました。何事もそうですが、一人一人が何かしら行動を起こせば、いずれ大きな実を結ぶものです。

ネルソン・マンデラ国際デーのサイトにはWhat can I do?(私には何ができますか?)というページがあり、以下のような個人でもできる社会奉仕活動がいくつも紹介されています。
・気になる社会問題について調べ物をし、得た知識をSNSで友人と共有する
・献血をする
・地元の図書館に本を寄付する

見ると分かる通り、どれも決して難しいことではありません。自分ができる範囲内で他人の役に立つことが大事なのです。どこから始めたら良いか分からないという方は、こちらの記事で北欧流のサステナビリティについて読んでみると良いでしょう。

草むらに置かれた携帯電話







ポスターで応援したいサステナビリティ



Project NordはTree Nationという非営利団体と協力して、森林再生や現地の経済活性に貢献しています。
ポスターが一枚購入される度に一本の苗木を植えているので、お部屋の飾り付けと同時に社会貢献もできます。
そんなポスターをあなたのお部屋に置いてみませんか?




Project Nordの北欧デザインポスター 違い


DIFFERENT



国籍や肌の色のみならず、私たちは当然のことながら一人一人が異なります。このポスターを見ると形や大きさが少しずつ異なる黒い粒たちと、一つだけの金色の粒が並んでいて、まるで私たちのよう。

この世界はそれぞれが違うことにより成り立っています。周りと足並みを揃えないと……と不安になったり責任を感じることもありますが、時には一息おいて、互いが別の個性を持つことの楽しさを思い返したいですね。





HAPPY PLACE



他人のために尽くすのは素晴らしいこと。しかしその前に、自分自身にも尽くすことも忘れてはなりません。楽しい時はもちろん、そうでない時にも安心できる居場所があれば希望が見えてきませんか?

自分自身を幸せにできる余裕ができれば、きっと周りの人にも優しくなれるはず。HAPPY PLACEはそんなことを想像させてくれます。お部屋の落ち着く場所に飾って、お気に入りのものを周りに置いてみましょう。

Project Nordの北欧デザインポスター ハッピープレイス





Project Nordの北欧デザインポスター 思いやりの心で


BE KIND



ネルソン・マンデラは敵対する人物にも真摯に向き合い、尊敬されたと言います。とはいえ、彼のように会う人全員に対して親切でいることは並大抵のことではありません。もし親切でいようとするなら、積極的に他人のために何かをしなきゃ!と思ってしまいますよね。

しかし「親切である」ことを「尊敬の念を持って接する」ことと捉え直してみたらいかがでしょう?周りの人に挨拶をしっかりしたり、真剣に向き合ったりするうちに何かが変わるかもしれません。もちろん、頑張りすぎずに自宅で息抜きをして、自分にも親切であることも大事です。













確かにネルソン・マンデラは偉大な人物でしたが、私たちができる小さなことでも、充分誰かを幸せにすることができます。

今年の7月18日は誰かのためにあなたの67分間を使ってみませんか?





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